電⾞は毎⽇の⼈や物資の移動に⽋かせないものですが、静かとは⾔えません。都市部、郊外、そして地⽅においても、騒⾳公害問題の⼀因となっています。電⾞の騒⾳の最⼤の原因は、線路上を転がる⾞輪の⾳です。
オランダのDEKRA社は、⼀部の旧式計測機器の代替として最新のデータ計測システムを必要としていました。セットアップ時間を短縮し、効率性を向上させたいと考えていたからです。さらに、⼭間部から郊外そして市街地まで、様々な場所に迅速に設置できるシステムを求めていました。
上の写真は、鉄道橋に設置されたDEKRA社の移動式計測ステーション ② です。垂直のロッドにマイク⼀式が取り付けられており、その上部付近に光トリガーセンサ ① が取り付けられています。技術者は移動式計測バン ③ の⾞内から計測を操作・監視します。
DEKRA Rail社は、小型で高性能なDEWESoft社のデータロガーSIRIUSを採用しました。この小型システムは、複数のセンサ、特にマイクに対応する8つの高帯域幅アナログ⼊⼒を備えています。各アナログ⼊⼒に搭載された2つの24ビットADCは、詳細な⾳響解析に必要な160dBを超えるダイナミックレンジを提供します。SIRIUSシステムは、クラスI騒⾳計のIEC 61672要件を満たしています。
テストに使用したSIRIUS 8xSTGM
SIRIUSは、高性能アナログ⼊⼒に加え、光センサに対応したデジタル⼊⼒も備えています。同様に重要なのは、収録&解析ソフトDewesoftXと、付随するオクターブバンド解析,FFT,騒⾳レベル解析用のモジュールです。また、C++スクリプトによる拡張も容易で、エンジニアはカスタム計算を実装することもできます。
DewesoftXは、Leq,Lim,LE,Lmin,Lmax分類された⾳響レベルなどの出⼒をリアルタイム演算します。また、ピークレベル同時検出による周波数および時間重み付けも合わせて出⼒します。
関連ページ
移動計測⾞の内部:マイク⼊⼒アンプ ①、トリガー⼊⼒ ②、SIRIUS ③、PC+収録&解析ソフトDewesoftX ④、近くを通過する列⾞ ⑤
マイクはトラックと平⾏に配置されています。結果は、下図の星印が付けられた各ポイントで更新されます。
エンジニアは、DewesoftX からの自動データエクスポート機能で、開発したレポートツールとテンプレートを使用して社内レポートを生成できました。
DewesoftX計測画面
DEKRAのエンジニアたちは、このアプリケーションに最適な表示画面を作成しました。表示画面上部付近にある4つの緑色のインジケータランプは、4つの輪軸すべてがトリガによって検出され、計算が実⾏中であることを示しています。画面上部のグラフにはトリガと信号レベルの時間経過が表示されています。左下のセクションには、4組のA特性ノイズスペクトルが表示されています。濃い色は計算時間TにおけるRMS値、薄い色はLAFp_Maxが検出された瞬間のスペクトルを示しています。
右下のデジタルメータのグループには、さまざまな⾳圧レベル,使用された計算時間 (T)および検出された列⾞の輪軸の数が表示されます。
DewesoftXのカスタムスクリプト機能を使用することで、より多くの情報を抽出し、それぞれの演算がトリガと時間的に整合していることを確認しました。また、DewesoftXのテスト自動化機能(スクリプト機能とシーケンス処理)も活用し、テスト効率を向上させました。
DEKRA のエンジニアは、トリガされた結果を自動的に計算してエクスポートするだけでなく、計測データの事後解析を実⾏し、それを履歴データと⽐較する機能も作成しました。
結果
DEKRAのエンジニアたちは、新しいシステムの機能と使いやすさに満足しています。重要な作業をこれまで以上に簡単かつ迅速に実⾏できるだけでなく、新しい機能も備わっています。計測データはこれまでよりもはるかに広い帯域幅とダイナミックレンジを備え、時刻歴データと⾳響データは完全に同期しています。
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